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インビザラインは歯ぎしり・食いしばり癖があってもできる?原因と対策


インビザライン矯正では薄いマウスピースを使用します。歯ぎしりや食いしばり癖がある方は、インビザライン矯正ができるのか気になるのではないでしょうか。

今回は歯ぎしり・食いしばり癖の原因と対策、インビザライン矯正に及ぼす影響について解説します。

歯ぎしり・食いしばりとは

歯ぎしりとは、上下の歯を擦り合わせる癖のことです。歯ぎしりには、上下の歯を横にすり合わせる「グライディング」と、上下の歯をカチカチと噛み合わせる「タッピング」があります。多くの場合、睡眠中に起こり、長く続くと歯がすり減って様々な問題を引き起こす可能性があります。


食いしばりは、歯を強く噛み締めることを指し、クレンチングとも呼ばれます。睡眠中だけでなく、日中も無意識のうちにやってしまいがちです。食いしばりで歯にかかる負荷は、睡眠中で自分の体重の2倍以上とされています。


歯ぎしり・食いしばりどちらも無意識的にやっていることがほとんどのため、自分では気づきにくく、家族や友人に指摘されて気づく方は少なくありません。

歯ぎしり・食いしばり癖があってもインビザライン矯正はできる?

歯ぎしりや食いしばりの癖がある方がインビザライン矯正を受けられるかどうかは、一概には言えません。症状の程度や性質によって、治療方法が異なる場合があるためです。


軽度の歯ぎしりや食いしばりで、意識的にコントロールできる場合は、インビザライン矯正が可能です。一時的なストレスが原因である場合も、ストレス管理によって症状が改善されれば、インビザライン矯正を受けられる可能性があります。


一方、重度の歯ぎしりや食いしばりがある場合、特に無意識のうちに長時間続いている場合は、インビザライン矯正に適さないことがあります。マウスピースへの過度な負担により、装置が破損したり、歯の移動が妨げられたりするリスクがあるためです。このような場合、歯科医師からワイヤー矯正をすすめられることもあります。

歯ぎしり・食いしばりの原因

歯ぎしり・食いしばりの原因はさまざまです。ここでは主な原因を4つ紹介します。

ストレス

ストレスは、歯ぎしりや食いしばりの主な原因の一つとされています。高ストレスの状態が続くと、体がストレスによる緊張を自然に和らげようと反応し、無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしてしまいます。

集中している

緊張状態や集中している状況だと、歯を無意識に強く食いしばることがあります。

精神的な集中が顎の筋肉の動きと連動しているため、顎が固くなり、歯への圧力が増すのです。

噛み合わせの悪さ

歯並びや噛み合わせに問題がある場合、噛む力が均等に分配されず、一部の歯に過大な負担がかかることがあります。このような状態が長く続くと、歯ぎしりや食いしばりの癖が生じる可能性があります。

睡眠の質が悪い

歯ぎしりや食いしばりは、睡眠障害に起因することがあるとされています。睡眠の質が低く眠りが浅い場合、睡眠中の歯ぎしりを引き起こすことがあります。

通常、人は深い眠りにつくと筋肉がリラックスするものですが、睡眠が浅かったり、睡眠障害がある場合、筋肉が完全には緩まず、結果として歯ぎしりが頻発することがあります。

歯ぎしり・食いしばり癖によるインビザラインへの影響


歯ぎしり・食いしばり癖があるとインビザライン矯正をする上でどのような影響があるのでしょうか。

マウスピースの変形・破損

インビザラインは0.5mmと薄いため、歯ぎしりや食いしばりによって負荷がかかると、変形や破損の恐れがあります。変形した状態のマウスピースを無理に装着すると、本来動かしたい箇所と別の場所に力が加わってしまうため、作り直しが必要になる可能性があります。

治療計画の遅延

もし、歯ぎしりや食いしばりによってマウスピースが変形・破損してしまい、マウスピースの作り直しが必要になった場合、新しいマウスピースが届くまで1ヶ月ほどかかります。インビザラインは海外製のため、時間がかかるのです。治療が中断してしまうと当初予定していたよりも治療期間が長引いてしまいます。

歯ぎしり・食いしばりの対策

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、インビザライン矯正ができないことがあります。これらの対策にはいくつか方法があります。これからインビザライン矯正をしようとして歯ぎしり・食いしばりを改善したい方や、現在インビザライン矯正中で実際に癖で悩んでいるという方は、以下のことを参考にしてください。

ナイトガードを使用する

ナイトガードは就寝時に使用するマウスピースで、インビザラインと異なり、より厚くて耐久性があります。これにより、歯ぎしりや食いしばりによる歯のすり減りや顎の骨への負担を軽減可能です。

意識する頻度を増やす

単純なことですが、歯ぎしりや食いしばりをしていないか日常的に意識することも重要な対策の一つです。歯ぎしりや食いしばりは無意識のうちにやってしまっていることが多いため、普段の生活の中で意識する頻度を増やしてこれらの癖をやっていないか確認しましょう。

口周りの筋肉をほぐす

歯ぎしりや食いしばりは口周りの筋肉が固まっている可能性があります。そのため、口から顎にかけて指で円を描くように優しくマッサージするのも効果的です。歯科医院で担当医師にマッサージ方法を聞いてみましょう。

ストレス改善

ストレスが高まると、無意識のうちに顎の筋肉が緊張し、歯ぎしりや食いしばりにつながります。日々のストレスを溜めないように、できることを実践してみましょう。定期的に運動する、趣味に没頭する、十分な睡眠を確保するなど、一番リラックスできることを見つけることがおすすめです。リラックスできる時間を意識的に取れれば、顎の緊張を緩和し、歯ぎしりや食いしばりのリスクを減少させられます。

睡眠環境を整える

睡眠中に歯ぎしりや食いしばりをしている場合、睡眠環境が悪く質の良い睡眠が取れていない可能性があります。ゆっくりお風呂に浸かる、寝る前はスマートフォンをなるべく見ないなど、リラックスした状態で就寝できるようなルーティーンを作りましょう。

また、うつ伏せや横向きの寝姿勢は、顔への圧力を増加させ、歯ぎしりや食いしばりが起こりやすくなるとされています。自然で無理のない睡眠姿勢を保つために、自分に合った枕やマットレスを選ぶことも重要な対策です。

まとめ

インビザライン矯正は、歯ぎしりや食いしばり癖があるとできない場合があります。癖が重度の状態でインビザライン矯正をすると、マウスピースが割れて治療計画通りに進められない可能性がありますので、カウンセリング時に担当医師に必ず相談するようにしましょう。

当院では、患者様のお悩みに合わせてさまざまな矯正方法をご提案可能です。どの矯正方法を選ぶか悩んでいる方は、お気軽にきしもと刈谷矯正歯科クリニックにご来院ください。