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インビザライン矯正を始める前に知っておきたい一般的なリスクと致命的なリスク


インビザライン矯正は、目立ちにくさや着脱の自由が人気となり、近年利用者が増えています。

しかし、他の矯正方法と同じく、インビザラインにもリスクが伴います。


今回は、インビザライン治療同意書の内容を参考に、インビザライン矯正における一般的なリスクや注意点をまとめました。また、昨今話題となっているインビザラインの健康被害で多いインビザラインによる致命的なリスクについてまとめました。


インビザライン矯正を検討中の方は、医院選びで後悔しないためにも事前に確認しておきましょう。

インビザライン矯正における一般的なリスクと致命的なリスク

インビザラインについて

 

  • インビザラインとは、マウスピース型の矯正装置で1日20〜22時間以上装着し、歯を動かします。治療計画によって変動しますが、1枚あたり3日〜2週間の期間装着します。
  • インビザラインは、現時点で日本において「医療機器としての矯正装置」としての薬事承認を受けていないため(マウスピースの製作が日本国内で行われず、歯科医師や歯科技工士によるものではない)、医療機器法の適用外であり、医薬品副作用被害救済制度の対象にならない場合があります。
  • インビザラインは天然の歯を動かす矯正装置であるため、インプラントの移動はできません。

インビザライン矯正による一般的なリスク

  • インビザラインを使用すると、一時的に発音に影響が出ることがありますが、通常1週間〜2週間程度で軽減する傾向にあります。
  • 非常にまれですが、アレルギー反応を示すことがあります。
  • 治療中、噛み合わせが変化していくと、一時的に不快感を与えることがあります。
  • 歯を支える骨と歯茎の健康に影響を及ぼすことがあります。
  • 矯正治療により歯根が短くなった場合、歯の寿命が縮む可能性があります。
  • まれに、顎関節に障害が発生し、関節痛、筋痛、頭痛、または耳の問題を引き起こすことがあります。
  • まれに、追加の歯科治療が必要になることがあります。これは、歯の喪失につながる可能性もあります。また、以前に歯にダメージがあった場合や大規模な補綴修復処置が行われていた場合、状態が悪化する可能性があります。

患者様側で注意いただきたい点

  • 患者様の健康状態や薬の使用が歯列矯正治療に影響を及ぼすことがあります。
  • 指定された装着時間が守られない場合、歯科医師の指示に従って使用されない場合、定期的な通院ができない場合、または特異な形状の歯がある場合は、治療期間が延長し、治療結果に影響を及ぼす可能性があります。
  • 歯磨きやフロスなど、日々のお手入れを怠った場合、虫歯、歯周病、歯肉炎、または歯の表面に脱灰(初期の虫歯)が生じる可能性があります。
  • 治療完了後は歯が元の位置に戻ろうとするため、指定の期間はリテーナーを装着してください。

矯正装置について

  • アライナーの装着により歯茎、頬、唇に擦り傷や痛みが発生することがあります。
  • 新しいアライナーに交換すると、歯が圧迫されたような痛みを感じることがありますが、通常2〜3日で落ち着きます。
  • アライナーの使用により一時的に唾液の分泌が増えたり、口の乾燥を感じることがあります。
  • 矯正装置やそのパーツを誤って飲み込んだり吸い込むリスクがあり、特にドクターがアライナーを切除したり改造した場合、このリスクは高まります。
  • 歯の移動の促進のため、治療の過程でアタッチメント(歯の表面に装着する白い樹脂の突起物)を装着する場合があります。
  • アタッチメントは取れる可能性があります。
  • 歯ぎしりの癖がある場合、アライナーの破損につながる可能性があります。

その他個人差のある注意点

  • 歯の移動スペース確保のため、歯をわずかに削る場合があります。
  • 歯の形状が特異である場合や、まだ生えていない、もしくは失われている場合には、インビザライン矯正では希望通りの治療結果を得ることができない可能性があります。
  • 重度のオープンバイト、重度のオーバージェット、混合歯列、または骨格的に歯列が狭い場合、インビザライン矯正だけでは不十分であり、追加の治療が必要になることがあります。
  • 長い期間重なり合っていた歯は、歯間の下部にある歯肉組織が失われていることがあるため、歯列矯正を行った際に、「ブラックトライアングル」と呼ばれる空間が生じる可能性があります。
  • 重度の叢生や顎のバランス問題を解決するため、インビザライン矯正に先立ち口腔外科手術が求められることがあります。このような手術が必要な場合は、治療前に麻酔のリスクや適切な回復過程を考慮することが必要です。
  • 臨床的に歯冠の長さが短い場合、アライナーの固定が難しくなり、歯の動きを妨げる可能性があります。
  • 叢生が重度である場合や、複数の歯が欠けている場合、製品が破損しやすくなる可能性があります。
  • 遺伝性血管性浮腫(HAE)という遺伝性の疾患を持つ患者様の場合、まれに喉頭など特定の皮下組織で急性の浮腫の発作が生じることがあります。HAEの発作は、歯科治療などの軽い刺激が引き金になることがあります。
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  • 矯正治療の終盤に、噛み合わせの調整が必要になることがあります。
  • 既存の補綴修復物(例えばクラウン)は、取れたり緩んだりすることがあり、再設置や交換が必要となることがあります。

まとめ

どんな矯正治療にもリスクは存在します。大事なのは、専門の歯科医師と綿密に相談し、自分の状況やニーズに合った治療計画を慎重に選択することです。また、治療の進行中も定期的なチェックと適切な口腔ケアを怠らず、指示されたアライナーの使用方法を守ることが、安全かつ効果的な矯正治療の鍵となります。

当院でも、インビザライン矯正が可能です。ご納得いただくまで説明し、患者様ひとりひとりに合ったプランをご提案させていただきます。刈谷市近辺でインビザライン矯正をご希望の方は、きしもと刈谷矯正歯科クリニックにご相談ください。