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インビザラインで歯が動いている気がしない!原因と対処法


インビザラインは目立たず、取り外しができる画期的な矯正装置ですが、装着していても歯が動いている実感がわかないことがあります。歯が動いている気がしないと、「失敗しているかも」「目安の期間よりも時間がかかるのでは」と不安になるかもしれません。

この記事では、インビザラインで歯が動いている気がしない原因と対処法について詳しく解説します。

インビザラインで歯が動いたと感じるまでにかかる期間

インビザラインで歯が動いたと実感するまでには、個人差がありますが、最低でも2ヶ月〜6ヶ月程度かかります。インビザラインで動かせる距離は、マウスピース1枚につき約0.25mmであり、1ヶ月あたりでも最大1mmです。特に装着初期は歯の動きが小さいため、実感しにくいかもしれません。しかし、装置を正しく使用し、指定された時間装着していれば、歯の動きを感じなくても心配する必要はありません。焦らずに、指示通りにマウスピースを装着し続けることが大切です。


インビザラインで歯が動いている気がしないと感じる原因

インビザライン矯正は徐々に歯を動かしていくため、効果を実感するまでに多少の期間はかかるものです。しかし、以下のようなことが原因で、歯が動いている気がしないと感じる可能性があります。

マウスピースの装着時間が足りていない

マウスピースの装着時間が短いと、歯の移動を感じにくくなります。特にインビザラインのような取り外し可能な矯正器具を使用している場合、装着のストレスを感じると外してしまうことがあり、結果として必要な装着時間が確保できないことが多いです。外している時間が長ければ長いほど、歯は動きません。

インビザラインは1日20時間以上の装着が推奨されています。食事と歯磨き以外の時間は装着するようにしましょう。

アタッチメントが外れている

インビザライン治療において、「アタッチメント」という小さな補助装置が使われることがあります。これは、歯の表面に貼り付ける小さなレジン製の突起で、マウスピースが歯にしっかりフィットし、望む方向に歯を動かすのに役立ちます。アタッチメントは取り外し可能な設計で、その接着力は比較的弱いため、マウスピースの着脱時に外れやすいです。アタッチメントが外れた状態で治療を続けると、歯に必要な力が均等に加わらず、矯正効果が落ちる可能性があります。

マウスピースが浮いている

マウスピースが歯にしっかりと密着していない場合、それが歯が動いていると感じない一因となります。正確に装着されていないと、矯正装置としての効果が充分に発揮されません。マウスピースが浮いている状態で使用すると、必要な矯正力が歯に伝わらないため、歯は動かないのです。

マウスピースが破損している

マウスピースが破損や変形していると、矯正装置が適切な力を歯に加えられなくなり歯の動きが感じられなくなることがあります。破損・変形したマウスピースを使うと、歯の移動速度が遅くなるだけでなく、歯が計画された位置と異なる方向に移動してしまう恐れも。マウスピースが壊れたり形が変わったりする原因としては、落としたり何かにぶつけたりする事故や、不適切な取り扱いが多く見られます。

アンキローシスの影響

アンキローシスは、何らかの原因で歯根膜が失われ、歯の根と支持骨が直接結合してしまう状態です。歯根膜は歯を動かす重要な役割を持っているため、この組織がなくなると、歯は動かすことができません。

治療前の検査で歯が問題なく動くかは確認しますが、矯正中にアンキローシスが発生してしまうこともあるということを頭に入れておきましょう。

インビザラインが歯が動いている気がしない時の対処法

インビザラインで歯が動いている気がしない場合、以下の方法を試してみましょう。

マウスピースの装着時間を守る

インビザライン矯正の成功には、マウスピースの適切な使用が欠かせません。歯を動かすためのポイントは、マウスピースを1日20時間以上装着し、定期的に新しいものに交換することです。

装着時間や交換時期を守らないと、歯の動きが思わしくない結果になる可能性があります。装着時間や交換スケジュールを忘れがちな人は、カレンダーや手帳への記録、専用のアプリの活用などで管理を徹底することをおすすめします。自己判断で装着時間や交換時期を変更するのはやめましょう。

チューイーを使用する

インビザラインの矯正治療において、適切なマウスピースのフィット感は重要です。特に新しいマウスピースを装着してから2日ほどは、歯型がマウスピースに十分なじんでいない場合があります。

このような場合、チューイーと呼ばれる補助装置を使用すると、マウスピースを歯にしっかりとフィットさせることができ、より効果的な歯の移動が期待できるでしょう。

一方、チューイーを使わずに無理にマウスピースをかみ合わせようとすると、マウスピースの変形や破損につながる可能性があります。インビザラインの治療中は必ずチューイーを使ってマウスピースを装着することをおすすめします。

歯科医師に相談する

インビザライン矯正中に、歯が動いている実感がなくて不安を感じる場合は、担当の歯科医師に相談することをおすすめします。医師とのカウンセリングによって不安が解消できるだけでなく、シミュレーション技術を用いて現在の歯の動きを確認することも可能です。

さらに、マウスピースの破損や紛失などのトラブルが発生した際も、速やかにクリニックに相談することが重要です。適切な対処を受けることで、円滑な矯正治療の継続が期待できます。

歯が動きやすい人の特徴

歯の動くスピードは個人差がありますが、歯が動きやすい人もいます。

以下の特徴に当てはまる人は歯が動きやすいです。

新陳代謝が活発

インビザラインの矯正効果は、個人の新陳代謝の活発さに大きく影響されます。

新陳代謝の活発な人は、歯根膜や支持骨の代謝が活発なため、インビザラインによる歯の移動がスムーズに進みやすいと言えます。

新陳代謝を高めるため、適切な栄養素の摂取や、運動、規則正しい生活習慣を心がけることで、歯の移動をより効果的に促進することができます。

口元の悪い癖がない

口周りの癖がないことも、歯がスムーズに動くために重要です。

以下のような癖があると、歯に強い力が加わり歯の動きを妨げます。


  • 歯ぎしり・食いしばり
  • 頬杖をつく
  • 舌で前歯を押す
  • 口呼吸をする
  • 横向き・うつ伏せで寝る

これらの癖は無意識のうちにやってしまっていることが多いですが、矯正中は歯を動きにくくしてしまうため、意識的に改善していく必要があります。

歯科医師の指示をしっかりと守れる

医師からの指示を確実に守れる人は、歯の動きも順調に進むことが多いと言えます。インビザラインは、他の矯正方法と異なり取り外しが可能です。このため、医師が指定する装着時間、交換頻度、通院スケジュールなどを遵守しなければ、当初の治療計画が狂ってしまう可能性があります。患者さん自身が医師の指示に忠実に従うことが、治療の成功につながるのです。他の矯正方法と比べて、インビザラインでは患者の自覚と協力が特に重要になります。

歯の動くスペースが十分にある

矯正治療の目的は、歯を適切な位置に移動させることです。そのためには、歯を移動させるための十分なスペースが必要不可欠です。

例えば、すきっ歯のように、もともと歯を移動させるスペースがある状態の場合は、歯の移動がスムーズに進む傾向にあります。一方、歯の間隙が狭く、動かすためのスペースがない場合は、歯の移動が難しくなります。

まとめ

インビザラインで歯が動いている気がしないと、不安になりますよね。しかし、インビザライン矯正は徐々に歯を動かしていくため、初めの数ヶ月は動いている実感を得られないことも多いです。正しくマウスピースを装着できていれば歯は確実に動いていきますので、焦らず治療を進めていきましょう。

それでも動いている気がしない場合は、装着時間を守れているか、しっかりフィットさせられているかを改めて確認してみてください。