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歯列矯正で顔の歪みを治す方法・セルフケアと顔が歪む原因を紹介

ふとした瞬間に撮られた写真を見たときに、「あれ、私の顔、左右で形が違う?」とドキッとしたことはありませんか?鏡で見るときは気にならなくても、写真に写る自分のフェイスラインの左右差や、笑ったときの口元の傾きが目につくと、せっかくの楽しい時間も心から楽しめなくなってしまいますよね。
「横顔まきれいになりたい」
「加工なしでも自信を持って笑いたい」
「この歪みは生まれつきの骨格だから仕方がない」と諦めている方も多いのではないでしょうか。
顔の歪みが歯並びや噛み合わせが原因である場合、骨を削るような大掛かりな手術をしなくても、歯列矯正で改善できる可能性があります。
本記事では、顔が歪む原因や歯列矯正するとなぜ顔の歪みが改善するのかを解説します。
歯列矯正で顔の歪みを改善する際の注意点や顔の歪みを防止・改善するためのセルフケアもご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

目次

1.顔が歪む原因

顔の歪みの多くは、遺伝的な要素だけでなく、以下のような日々の生活習慣や噛み合わせのバランスが崩れるのが主な原因です。

  • 歯並びや噛み合わせのズレがある
  • 片側ばかりで噛む食事の癖がある
  • 頬杖やうつ伏せ寝などの生活習慣がある
  • 口呼吸をしている
  • 歯ぎしりや食いしばりの癖がある
  • 生まれつきの顎の大きさや形に問題がある

1つずつ解説します。

1-1.歯並びや噛み合わせのズレがある

上下の歯が正しく噛み合っていないと、顎の位置が左右どちらかにズレてしまい、顔全体のバランスが歪む原因になります。上下の歯が正しく噛み合っていない出っ歯や受け口、歯がデコボコに並んでいる状態は、口を閉じたときに顎の関節に無理な力がかかるため、顔の歪みを誘発してしまうのです。
歯並びや噛み合わせにズレがある状態を放置すると、顎周辺の筋肉の発達に左右差が生まれ、フェイスラインの形が変わるおそれがあります。

1-2.片側ばかりで噛む食事の癖がある

食事の際に右か左のどちらか一方だけで噛む癖があると、よく使う側の筋肉だけが太くなり顔が歪んでしまいます。これを偏咀嚼(へんそしゃく)と呼び、噛みやすい側だけで食べる癖がつくと、使わない側の筋肉は衰えて顔がたるむ原因になるのです。
鏡を見てエラの部分に左右差がある場合は、噛み癖の見直しが必要です。

1-3.頬杖やうつ伏せ寝などの生活習慣がある

頬杖をついたりうつ伏せで寝たりする習慣は、頭の重さが顎や顔の骨に長時間かかり続けるため、骨格を変形させる原因です。人間の頭は約5キログラムもの重さがあり、その負荷が一点に集中すると、顎の関節や歯列に強い圧力がかかります。
毎日のリラックスタイムにおこなっている何気ない姿勢が、知らず知らずのうちに顎を歪ませている場合もあるため、横向き寝も含め、顔を圧迫する姿勢はできるだけ避けましょう。

1-4.口呼吸をしている

鼻ではなく口で呼吸をしていると、口周りの筋肉が常に緩んだ状態になり、顎の正しい成長を妨げて顔の形を歪ませてしまいます。口呼吸の人は舌の位置が下がっているため、上顎を内側から支える力が弱まり、歯並びの幅が狭くなります。その結果、顔全体が面長になったり、顎が下がって二重あごに見えたりしてしまうのです。
正しい鼻呼吸をおこなうのが、引き締まった口元と整った輪郭を作るポイントです。

1-5.歯ぎしりや食いしばりの癖がある

寝ている間や集中しているときに歯を強く噛みしめる癖があると、顎の関節や筋肉に過度な負担がかかり、エラが外側に張り出してしまいます。歯ぎしりや食いしばりにかかる力は体重以上ともいわれており、その衝撃が続くと顎関節の位置自体がズレて、筋肉の緊張で顔が歪むだけでなく、歯が削れて噛み合わせが変わるリスクがあります。
顔の歪みを予防・悪化させないためにも、ストレスを減らし、意識して顎をリラックスさせることが大切です。

1-6.生まれつきの顎の大きさや形に問題がある

生活習慣だけでなく、生まれつきの骨格的な問題として、左右の顎の長さや大きさが極端に異なる顎変形症(がくへんけいしょう)の場合があります。遺伝的な要因で上下の顎の成長バランスが崩れており、一般的な歯列矯正だけでは完全に治すのが困難な状態です。
顎変形症では、歯並びを整える治療とあわせて、骨を切って位置を治す外科手術が必要になる場合もあります。まずは精密検査で骨の状態を確認しましょう。

関連記事:顎変形症とは?顎変形症の原因や症状、治療法を解説

2.顔の歪みを放置するデメリット

顔の歪みをそのまま放置していると、見た目のコンプレックスだけでなく、全身の健康に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。顔の歪みを放置する具体的なデメリットは、以下の5つです。

  • 顔の左右差が広がりが悪化する
  • 顎関節症を引き起こすリスクが高まる
  • 慢性的な肩こり・頭痛・腰痛の原因になる
  • 歯が欠ける・寿命が縮む
  • 胃腸に負担がかかる
  • ほうれい線やたるみが増えて実年齢より老けて見える

1つずつ解説します。

2-1.顔の左右差が広がりが悪化する

顔の歪みを放置する問題は、年々顔の左右差が広がり、見た目のバランスがさらに悪化する点です。噛み合わせが悪いと、無意識のうちに噛みやすいほうの歯ばかりで食事をしてしまい、よく使う側の筋肉だけが発達してエラが張り、使わない側の筋肉は衰えてたるむといったリスクがあります。
ある日写真を見て「昔より顔が曲がっている」とショックを受けないためにも、筋肉の癖が骨格に定着する前の対処が重要です。

2-2.顎関節症を引き起こすリスクが高まる

顔の歪みと連動して顎の関節に無理な力がかかり続け、顎関節症を発症するリスクが高くなります。口を開けるたびにカクカクと音が鳴ったり、痛みで大きく口が開かなくなったりするのは、関節円板の組織がズレて悲鳴を上げているサインです。重症化すると食事や会話すら苦痛になり、耳鳴りやめまいといった耳の症状を併発する場合もあります。
顎の位置がズレたまま生活するのは、関節にとって常に過酷なダメージを与え続けている状態であるため、早めに歯科医院へご相談ください。

2-3.慢性的な肩こり・頭痛・腰痛の原因になる

顔の歪みを放置すると、顎周辺の筋肉の緊張が首や肩へと伝播し、マッサージでは治らない慢性的な肩こりや頭痛、腰痛の原因になります。重い頭を支える首の筋肉や背骨は、顎のバランスと関係しており、噛み合わせのズレが全身の骨格を歪めるおそれがあります。とくに側頭部の筋肉が緊張すると、締め付けられるような頭痛が頻繁に起こりやすいです。
原因不明の体の不調が続いている場合、その根本原因は口元の歪みにある可能性があるため、一度歯科医院で検査してもらいましょう。

2-4.歯が欠ける・寿命が縮む

顔の歪みを放置すると、一部の歯にだけ過剰な噛む力が集中し、歯が欠けたりヒビが入ったりして寿命を縮めるリスクがあります。
本来、正常な歯並びであれば噛む力は全体に分散されます。ですが、顔に歪みがあると特定の歯だけに負担がかかるため、健康な歯が根元から割れて抜歯が必要になったり、詰め物が何度治しても外れてしまったりするリスクがあるのです。
大切な歯を将来まで残すためには、歯列矯正で負担を均等に分散させる正しい噛み合わせを手に入れるのがおすすめです。

2-5.胃腸に負担がかかる

顔の歪みを放置すると、食べ物を十分に細かく噛み砕くことができなくなり、胃腸に負担がかかります。噛み合わせが悪いと、前歯で食べ物を噛み切る、奥歯ですり潰すといった基本的な咀嚼運動がスムーズにおこなえません。消化不良を起こして胃もたれの原因になるほか、栄養の吸収効率も悪くなり、全身の免疫力低下にもつながります。
食事を美味しく楽しみ、体の内側から健康を保つためにも、しっかり噛める環境を整える歯列矯正を検討しましょう。

2-6.ほうれい線やたるみが増えて実年齢より老けて見える

顔が歪み表情筋が左右バランスよく使われないと、皮膚がたるみやすくなり、ほうれい線やシワが深く刻まれて老けた印象になります。とくに噛み癖がある側の筋肉は硬く縮こまり、使っていない側は重力に負けて垂れ上がるのが特徴です。
高価な美容液やエステで表面的なケアをしても、土台となる骨格や筋肉が歪んでいては十分な効果が得られません。いつまでも若々しい表情を保つためには、左右対称に筋肉を使えるように整えるのが大切です。

3.顔の歪みを歯列矯正で改善できる理由

歯列矯正によって顔の歪みが改善するのは、歯並びを整えると噛み合わせのバランスが正常に戻るためです。以下で顔の歪みを歯列矯正で改善できる理由を詳しく解説します。

  • 特定の筋肉への負担が減りフェイスラインの左右差が整う
  • 本来の顎の位置で噛めるようになり顔のゆがみが緩和される
  • 口元の突出感やEラインが改善し顔全体のバランスが整う

1つずつご紹介します。

3-1.特定の筋肉への負担が減りフェイスラインの左右差が整う

歯列矯正によって噛み合わせが整うと、顔の左右の筋肉にかかる負担が均等になり、輪郭のバランス改善につながります。両側の奥歯でしっかり噛めるようになることで、過度に使われていた筋肉の緊張がほぐれていくためです。
結果として、筋肉の付きかたが左右対称に近づき、フェイスラインのゆがみが目立たなくなります。

3-2.本来の顎の位置で噛めるようになり顔のゆがみが緩和される

顔の歪みを歯列矯正で改善できる理由は、歯列矯正によって下顎が正しい位置に誘導されると、顔の中心軸のズレや歪みが緩和されるためです。
悪い噛み合わせが習慣化すると、顎の関節自体がズレてしまい、顔全体が曲がった印象を与えてしまいます。歯列矯正を通じて顎が本来あるべき正しい位置に戻ると、顔のゆがみが解消されて見た目がスッキリし、顔の歪みを解消できます。

3-3.口元の突出感やEラインが改善し顔全体のバランスが整う

歯列を正しい位置に移動させて口元の出っ張りを解消すると、横顔の美しさの基準であるEラインが整います。
出っ歯や受け口の状態では、口元が不自然に前に出たり、顎がしゃくれたりして顔全体のバランスが崩れてしまいます。一方歯列矯正によって歯列が整うと、鼻先と顎を結ぶラインの内側に唇が収まりやすくなるのです。
顔の歪みはもちろん、歯列矯正で口元がスッキリと引き締まると、正面だけでなく横から見たときの印象もきれいになります。

4.歯列矯正で顔の歪みを改善するメリット

歯列矯正で顔の歪みを改善するメリットは、以下の6つです。

  • 写真写りや笑顔に自信が持てる
  • 食事が美味しく食べられるようになる
  • 口の開け閉めがスムーズになる
  • 慢性的な肩こりや頭痛が改善する場合がある
  • 滑舌や発音が明瞭になる
  • 歯の寿命を延ばせる

1つずつご紹介します。

4-1.写真写りや笑顔に自信が持てる

歯列矯正で歪みが改善し、顔の左右バランスが整うと、写真写りや笑顔に自信が持てるようになります。
歯列矯正を経て顔の歪みといったコンプレックスが解消されると、性格まで明るく前向きになれる方も少なくありません。見た目の変化は、心の健康にもプラス効果をもたらします。

4-2.食事が美味しく食べられるようになる

歯列矯正で上下の歯が正しく噛み合うようになると、食事がこれまで以上に美味しく感じられます。歯列矯正によって左右均等に力をかけて噛めるようになると、食べ物を細かくすり潰すのが容易になり、消化も良くなり胃腸への負担が減るため、全身の健康維持にもつながるでしょう。
歯列矯正によって毎日の食事が快適になるのは、生活の質を上げる重要ポイントです。

4-3.口の開け閉めがスムーズになる

歯列矯正で顎の位置が正常に戻ると、口の開け閉めが驚くほどスムーズになります。顔の歪みがある場合、顎の関節に無理な力がかかり、口を開けるときに音が鳴ったり痛みが出たりする場合も。
歯列矯正で噛み合わせを整えると、顎関節への負担が軽減でき、大きく口を開けて笑ったり、あくびをしたりしても違和感をなくせます。将来的な顎関節症のリスクを減らせるのも、歯列矯正で顔の歪みを改善するメリットの1つです。

4-4.慢性的な肩こりや頭痛が改善する場合がある

歯列矯正による噛み合わせの改善によって、長年悩まされていた慢性的な肩こりや頭痛が軽くなる場合があります。
口周りの筋肉は首や肩とつながっているため、顎のバランスが悪いと周囲の筋肉まで過度に緊張してしまいます。歯列矯正でこの緊張がほぐれると、マッサージに行っても治らなかった不調が改善する場合もあるため、原因がはっきりしない体調不良がある方は、歯並びや噛み合わせを疑ってみましょう。

4-5.滑舌や発音が明瞭になる

歯列矯正で歯の隙間や顎のズレがなくなると、息漏れが防げて滑舌や発音が明瞭になるのも歯列矯正をおこなうメリットの1つです。
とくにサ行やタ行などの音は、歯並びが悪いと空気が抜けてしまい、相手に聞き返される原因になりやすいです。歯列矯正によって正しい位置に歯が並ぶと、舌の動きもスムーズになり、はきはき喋れるようになります。
人前で話す仕事をしている方や、電話対応が多い方にとっては、歯列矯正による顔の歪み改善が、コミュニケーションの自信を取り戻すきっかけになるでしょう。

4-6.歯の寿命を延ばせる

歯列矯正で特定の歯にかかる負担を分散させるのが、ご自身の歯の寿命を延ばすことにつながります。
噛み合わせが悪い状態では、一部の歯だけに強い力が集中し、歯が欠けたりヒビが入ったりするリスクが高まります。
歯列矯正で全体のバランスを整えると、すべての歯で均等に力を受け止められるようになり、年齢を重ねても多くの自分の歯を残せる可能性が高まるのも歯列矯正をおこなうメリットです。

5.歯列矯正で顔の歪みを改善する際の注意点

歯列矯正で顔の歪みを改善する際の注意点は、以下の5つです。

  • 頬がこけてやつれた印象になる
  • ほうれい線が目立つようになる
  • 面長になったように感じる場合がある
  • 人中が間延びして見える場合がある
  • (非抜歯矯正の場合)口元が前に出て口ゴボになるリスクがある

1つずつご紹介します。

5-1.頬がこけてやつれた印象になる

歯列矯正中に噛む筋肉が衰えると、一時的に頬がこけて老けたように見えるケースがあります。装置の痛みや違和感により、無意識に硬い食べ物を避けてあまり噛まなくなるのが一時的に頬がこけて老けたように見える原因です。
また、抜歯をして歯列の幅が狭くなると、内側から頬を支える力が弱くなるのも原因の1つです。

5-2.ほうれい線が目立つようになる

前歯を大きくうしろに下げすぎると、余った皮膚がたるんでほうれい線が深く刻まれたように見える場合があります。これは口元の突出感がなくなるのと同時に、皮膚のハリを支えていた土台のボリュームが減ってしまうのが原因です。とくに抜歯をして口元を大幅に引っ込める際は注意しなければなりません。
皮膚がたるむと実年齢より老けて見える原因になるため、医師と相談して適度な後退量に調整するのが重要です。

5-3.面長になったように感じる場合がある

歯列矯正で噛み合わせが改善されて顎周りの筋肉がすっきりすると、顔が縦に長く伸びたような印象を持つ場合があります。エラの張りが解消されると、視覚的に顔の横幅が減り、相対的に縦の長さが強調されるのが面長に見える原因です。実際には顔の骨格の長さが変わっていなくても、輪郭がシャープになりすぎることで面長に見えるケースは少なくありません。
もともと面長傾向にある方は、治療計画の際に歯科医師と慎重に確認しましょう。

5-4.人中が間延びして見える場合がある

上唇の位置が下がったり薄くなったりすると、鼻の下の長さである人中が間延びして目立つようになる場合があります。前歯をうしろに下げて口元の盛り上がりを抑えると、上唇の突き出しが減って平坦な印象になりやすいため、人中が延びたように見えるのです。
鼻から口までの距離が長く見えると、顔全体のバランスが崩れて見えるおそれがあります。横顔の美しさを整える際は、歯を下げる量と唇の変化のバランスを見極めるのがポイントです。

5-6.(非抜歯矯正の場合)口元が前に出て口ゴボになるリスクがある

歯を並べるスペースが足りないのに無理に歯を抜かずに治療すると、口元全体が前に出るリスクがあります。狭い顎のなかにすべての歯をきれいに並べようとすると、行き場を失った歯列が前方に押し出されてしまうのが原因です。
これを避けるためには、本来なら抜歯が必要なケースでは適切に歯を間引く判断が求められます。非抜歯にこだわりすぎると、かえって横顔の美しさを損なう結果になりかねないため注意が必要です。

関連記事:小臼歯を抜かない矯正は可能?非抜歯矯正のメリットとデメリット

6.顔の歪みを改善する歯列矯正の方法

顔の歪みを改善する歯列矯正の方法は、以下の4つです。

  • ワイヤー矯正
  • マウスピース矯正
  • 歯科矯正用アンカースクリュー
  • 外科的矯正治療

1つずつご紹介します。

6-1.ワイヤー矯正

ワイヤー矯正とは、歯にブラケットという留め具を接着し、そこにワイヤーを通して力を加える治療法です。ワイヤー矯正は歯を大きく動かしたり、複雑な噛み合わせを細かく調整したりする能力に長けており、顔の歪みの原因となる歯のズレを根本から改善できます。
対応できる症例の幅が広く、ほぼすべての歯並びの問題に対応できるのもワイヤー矯正の特徴です。

6-1-1.表側矯正

表側矯正は、歯の表面に装置を取り付けるのが特徴のワイヤー矯正です。多くの歯科医師が対応でき、費用もほかの治療法に比べて抑えやすい傾向にあります。装置が目に見える位置にあるため、歯磨きがしやすく虫歯のリスク管理がしやすい点もメリットです。
見た目を気にする方には、透明や白色の目立ちにくい装置を選ぶ選択肢もあります。

6-1-2.裏側矯正

裏側矯正は、歯の裏側に装置を装着し、周囲の人に気づかれずに治療を進められるワイヤー矯正です。舌側矯正(ぜっそくきょうせい)とも呼ばれ、接客業や表に出る仕事をしている方に選ばれています。
装置が舌に触れるため、最初は発音がしにくかったり違和感を覚えたりする場合がありますが、通常は1カ月ほどで慣れるのがほとんどです。裏側矯正には高度な技術が必要なため、費用は表側矯正よりも高くなる傾向があります。

6-2.マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明で薄いマウスピースを段階的に交換しながら、少しずつ歯を動かしていく治療法です。マウスピース矯正のメリットは自分で取り外しができる点で、食事や歯磨きを普段通りにおこなえるため、口腔内を衛生的に保てます。ワイヤー矯正に比べると強い力はかけにくいですが、近年は技術の進歩により、軽度から中度の顔の歪みにも対応できるようになりました。
ただし、1日20時間以上の装着時間を守る自己管理が必要です。

6-3.歯科矯正用アンカースクリュー

歯科矯正用アンカースクリューは、歯茎の骨に小さな医療用ネジを埋め込み、そこを固定源として歯を引っ張る補助的な治療法です。これまでは奥歯を支点にしていましたが、動かないネジを支点にすることで、歯をうしろに大きく下げたり沈み込ませたりする動きが可能になります。
歯科矯正用アンカースクリューは顔の歪みの原因となっている特定の歯を効率よく動かせるため、治療期間の短縮にもつながるのが魅力です。処置は局所麻酔でおこない、痛みもほとんどありません。

6-4.外科的矯正治療

外科的矯正治療は、顎骨自体を切って位置や形を整える手術と、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を組み合わせておこなう方法です。生まれつきの骨格的な左右差が大きく、通常の矯正治療だけでは顔の歪みを改善できない重度のケースで選択されます。
外科的矯正治療は、顎骨を物理的に動かすため、輪郭や横顔のバランスが変化するのが特徴です。顎変形症と診断された場合は、手術や矯正にかかる費用が公的医療保険の適用対象となります。

関連記事:外科的矯正治療とは?保険適用条件や治療の流れを解説

7.顔の歪みを防止・改善するためのセルフケア

顔の歪みを防止・改善するためのセルフケアは、以下の6つです。

  • 左右バランスよく噛む
  • 頬杖やうつ伏せ寝などの癖をやめる
  • 正しい姿勢を保つ
  • 鼻呼吸を習慣づける
  • 表情筋を鍛えるトレーニングをおこなう
  • 歯ぎしりや食いしばりを防ぐ

1つずつご紹介します。

7-1.左右バランスよく噛む

食事の際は、意識して左右の奥歯を均等に使って噛むのが顔の歪みを予防する方法です。
いつも同じ側ばかりで噛んでいると、片方の頬の筋肉だけが発達して顔の輪郭が左右非対称になります。一口ごとに左右交互に噛む習慣をつけると、筋肉のバランスが整いやすくなります。
虫歯や歯の痛みが原因で片側噛みになっている場合は、早めに歯科医院で治療を受けましょう。

7-2.頬杖やうつ伏せ寝などの癖をやめる

顔の歪みを防止・改善するためには、顔に長時間力が加わる頬杖やうつ伏せ寝などの癖を見直すのが大切です。
仕事中やテレビを見ているときについ頬杖をついていないか、意識して確認してみてください。寝るときは仰向けになるよう工夫し、顎への負担を減らす姿勢を心がけるのが重要です。

7-3.正しい姿勢を保つ

猫背や前傾姿勢を改善し、全身のバランスを整えると顔の歪みも軽減されます。体と顔の骨格はつながっているため、背骨や骨盤が歪んでいると、その影響が首をとおって顎の位置にも悪影響を与えます。
全身の姿勢を正すのは、顔の歪みを整えるための土台作りになるため、スマホを見るときに下を向かないようにしたり、椅子に深く座って骨盤を立てたりすることを意識するのが大切です。

7-4.鼻呼吸を習慣づける

口呼吸をやめて鼻呼吸を意識すると、口周りの筋肉が正しく機能するため顔の歪みを防げます。口が常に開いている状態だと、舌の位置が下が、上顎の成長や歯並びに悪影響をおよぼして顔が歪む原因になります。
鼻炎で鼻が詰まっている場合は、耳鼻科で治療を受けて鼻の通りをよくするのが大切です。口をしっかりと閉じて鼻で呼吸するのは、美しいフェイスラインを作るうえで欠かせない習慣です。

7-5.表情筋を鍛えるトレーニングをおこなう

顔の筋肉である表情筋を左右均等に鍛えると、表情筋が引き締まって顔の歪みが目立ちにくくなります。使われていない筋肉は衰えて垂れ下がってしまうため、意識的に動かして左右のバランスを整えるのが効果的です。
鏡を見ながら「あ・い・う・え・お」と大きく口を動かす体操や、口角を上げる練習を取り入れてみてください。毎日数分続けると、筋肉の動きがスムーズになり、笑顔のバランスもよくなります。

7-6.歯ぎしりや食いしばりを防ぐ

無意識におこなう歯ぎしりや食いしばりを減らすと、顎への過剰な負担がなくなり顔の歪みの予防につながります。
寝ている間の歯ぎしりには、歯科医院で作れる就寝用のマウスピース(ナイトガード)を使用するのがおすすめです。日中も上下の歯が接触していないか確認し、意識して力を抜くようにしましょう。

8.まとめ

顔の歪みは歯並びや噛み合わせを歯列矯正で整えると、左右バランスの取れた美しい輪郭に改善できる場合があります。原因が歯にある場合は、ワイヤーやマウスピースなどで正しい位置に動かすだけで、手術をしなくても見た目が変わるケースも多いです。
日頃の生活習慣や癖を見直し、セルフケアを同時におこなうと、治療後の後戻りを防いで整った状態を維持できます。まずは歯科医院で精密検査を受け、ご自身に合った治療法を見つけましょう。
当院では、顔の歪みの原因が歯並びにあるのかを精密検査で診断し、目立ちにくいマウスピース矯正(インビザライン)や、できるだけ歯を抜かない治療など、患者さん 1人ひとりのご希望に寄り添ったプランをご提案いたします。「私の場合は治るのかな?」と気になった際は、まずはお気軽にカウンセリングへお越しください。

岸本 雅吉

監修者情報理事長 歯科医師(歯学博士)
岸本 雅吉

一生を左右する矯正治療だから、真剣になって欲しい、そして矯正するのであればすべての方に健康で幸せになって欲しいと考えております。
当院へご相談いただいた方が、一生モノの歯並びを手に入れられるように最善を尽くします。

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