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歯列矯正で小顔になるのは本当?小顔に見えやすい症例や具体的な治療法


「歯列矯正で小顔になるのか知りたい」

「矯正でエラ張りや顔の左右差が改善されるのか知りたい」

「小顔効果が期待できる矯正方法があれば知りたい」


歯列矯正を検討されている方のなかには、上記のような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

歯列矯正をすると、小顔に見える場合があることは事実です。そこでこの記事では、歯列矯正で小顔にみえる原因や治療法を解説します。

歯列矯正がもたらす小顔以外のメリットや、歯列矯正で小顔を目指す前に知っておきたい注意点もご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。


1.歯列矯正で小顔になるのか?

歯列矯正で顔の骨格そのものを小さくはできませんが、顔の印象が変わり小顔に見える場合があります。これは、歯並びを整えることで口元の突出感が改善されたり、噛み合わせが整ってフェイスラインがすっきりしたりするのが原因です。

たとえば、出っ歯を治すと唇が自然に閉じやすくなり、横顔のラインが美しくなります。骨を削る美容整形とは異なり、あくまで歯並びを整えた結果として、顔全体のバランスが変化し、小顔になったと感じられます。


2.顔が大きく見えてしまうのはなぜ?

顔が大きく見える原因は、以下の3つです。


  • 虫歯や歯周病になりやすい
  • 治療が長引く
  • 歯茎や歯根にに悪影響をおよぼす
  • 顎関節に負担がかかる
  • 矯正装置に慣れるまで時間がかかる

1つずつ解説します。


2-1.噛み合わせの悪さが顔の歪みやエラ張りを引き起こす

噛み合わせの悪さは、顔の筋肉のバランスを崩し、歪みやエラ張りの原因となるため、顔が大きく見える場合があります。

噛み合わせがズレていると、無意識に片側だけで噛む癖がつきやすいです。これにより、片側の筋肉ばかりが発達してしまい、左右のフェイスラインが非対称になったり、エラが張って見えたりするのです。

歯列矯正で正しい噛み合わせに整えると、顔の筋肉を均等に使えるようになり、輪郭の問題が改善される可能性があります。


関連記事:インビザラインで噛み合わせが悪くなる?原因と対処法を解説


2-2.出っ歯や口ゴボで口元が突出している

出っ歯や口ゴボによって口元が前方に突出していると、顔全体のバランスが崩れ、顔が大きく見えてしまう場合があります。歯並びが原因で唇が閉じにくく、口元が盛り上がって見えるため、実際の顔の大きさ以上に、その部分が強調されてしまうのです。また、無意識に口呼吸になりやすい点も、顔の筋肉のたるみにつながります。

歯列矯正で前歯を後方に移動させると、口元がすっきりと収まり、小顔になったような印象を与える効果が期待できます。


関連記事:インビザラインで口ゴボは治る?適用可能な例や費用について解説


2-3.歯ぎしり・食いしばりなどの癖が顔の筋肉を発達させる

歯ぎしりや食いしばりの癖は、エラの部分にある咬筋(こうきん)といった筋肉を過剰に発達させるため、顔が大きく見える原因の1つです。

咬筋は、重いものを持ち上げるときのように、強い力で食いしばることで鍛えられる顔の筋肉です。この癖が日常的に続くと、筋肉が盛り上がってエラが張ったように見えます。

噛み合わせの悪さが、歯ぎしりや食いしばりを無意識に引き起こしている場合もあり、歯列矯正で噛み合わせを改善するのは、筋肉の過緊張を和らげるきっかけになります。

る効果が期待できます。


関連記事:インビザライン矯正中の歯ぎしり・食いしばり対策5選


3.歯列矯正で顔の形を整えることは可能


歯列矯正で小顔になったと感じる原因は、以下の3つです。


  • 歯の移動で口元が下がりEラインが整う
  • 噛み合わせ改善で顔の筋肉の緊張が和らぐ
  • 矯正中の食事の変化で顔周りがスッキリする

それぞれ詳しく見ていきましょう。


3-1.歯の移動で口元が下がりEラインが整う

歯列矯正で前歯を内側へ移動させると、横顔のEラインが整い、小顔に見える場合があります。Eラインとは、鼻先と顎の先端を結んだ線のことで、この線上に唇が収まると美しい横顔とされています。

出っ歯や口ゴボの方は、前歯に押されて唇がEラインからはみ出しがちです。歯列矯正で口元が引っ込むと、横顔のバランスが改善され、顔全体の印象が引き締まります。


3-2.噛み合わせ改善で顔の筋肉の緊張が和らぐ

歯列矯正で噛み合わせが改善されると、顔の筋肉の余分な緊張が和らぐため、フェイスラインをすっきりさせるのに効果的です。噛み合わせが悪いと、食事のたびに顎や頬の筋肉に不自然な力がかかり、筋肉が張って顔が大きく見える場合があります。

歯列矯正で正しく噛めるようになると、顔全体の筋肉をバランス良く使えるようになるため、エラの張りが目立たなくなり、シャープな輪郭になれる可能性があります。


3-3.矯正中の食事の変化で顔周りがスッキリする

歯列矯正中の食事の変化が、間接的に顔周りをすっきりさせ、小顔に見せる場合もあります。

矯正装置を付けている間は、痛みや装置への配慮から、硬いものを避けて柔らかいものを中心に食べるようになります。その結果、これまで過度に発達していた咬筋(噛む筋肉)の使用が減り、エラの張りが落ち着く場合があるのです。

また、食事内容の変化が、顔のむくみ軽減につながる可能性も考えられます。


4.歯列矯正で小顔に見えやすい症例

歯列矯正で小顔に見えやすい症例は、以下の4つです。


  • 出っ歯(上顎前突)
  • 受け口(反対咬合)
  • 口ゴボ(上下顎前突)
  • 顔の歪みを伴う歯並び(交叉咬合)

1つずつ解説します。


4-1.出っ歯(上顎前突)

出っ歯は、前方に突出した歯が口元全体を前に押し出し、顔が間延びした印象を与えているため、歯列矯正によって小顔に見えやすい症例です。歯列矯正で前歯を内側へ移動させると、口元がすっきりと収まり、鼻先と顎を結んだEラインも整います。

歯列矯正による横顔のバランス改善が、顔全体の印象を引き締め、結果的に小顔の印象を与えます。


4-2.受け口(反対咬合)

受け口も、歯列矯正でフェイスラインが整い、小顔に見えやすい症例の1つです。下顎が前に出ていることで、顔が長く見えたり、下顔面が大きく見えたりする傾向があるためです。

歯列矯正で上下の噛み合わせを正しくすると、下顎の突出感が和らぎ、シャープな印象になります。これにより、顔全体のバランスが整い、小顔になったと感じやすいです。

骨格的な問題である場合は、外科手術をともなう矯正が必要になる場合も。


4-3.口ゴボ(上下顎前突)

上下の歯と歯茎が一緒に前に出ている口ゴボは、口元全体のボリュームが大きく、顔が大きく見えやすいため、歯列矯正による小顔効果を実感しやすい症例です。抜歯をともなう矯正で前歯を後退させると、突出していた口元が引っ込み、顔の中心部が引き締まります。

歯列矯正による口元の変化が、小顔効果を生み出すのです。


4-4.顔の歪みを伴う歯並び(交叉咬合)

顔の歪みをともなう歯並びも、歯列矯正で輪郭が整い、小顔に見える効果が期待できます。左右の噛み合わせがズレていると、顔の筋肉の使い方もアンバランスになり、顔の非対称性の原因になります。

歯列矯正で歯並びと噛み合わせの中心を合わせると、顔の左右のバランスが改善され、すっきりとした印象になるため、小顔に見えやすいです。


5.小顔効果を高めるための具体的な矯正治療とは?


小顔効果を高めるための具体的な矯正治療は、以下の2つです。


  • 抜歯矯正(親知らず・小臼歯)で口元を下げる
  • 噛み合わせ治療で筋肉のバランスを整える

1つずつ解説します。


5-1.抜歯矯正(親知らず・小臼歯)で口元を下げる

小顔効果を高めるためには、抜歯をしてスペースを作り、前方に突出した歯を内側へ下げる抜歯矯正が有効な場合があります。とくに、出っ歯や口ゴボの症例では、前から4番目や5番目の小臼歯を抜歯するケースが多いです。

抜歯矯正により、前歯を大きく後方へ移動させるためのスペースが生まれ、口元全体の突出感が解消されます。その結果、横顔のラインがすっきりと整い、顔が引き締まって見えるため、小顔になった印象を与えます。


5-2.噛み合わせ治療で筋肉のバランスを整える

歯列矯正で正しい噛み合わせに整えるのは、顔の筋肉のバランスを改善し、フェイスラインをシャープに見せるのにつながります。噛み合わせが悪いと、無意識に片側だけで噛む癖がついたり、顎周りの筋肉が常に緊張したりと、エラが張って見える原因になりかねません。

歯列矯正で左右均等にしっかり噛めるようになると、筋肉の過度な緊張が和らぐため、フェイスラインがすっきりし、小顔になったと感じられる場合があります。


6.歯列矯正で小顔を目指す前に知っておきたい3つの注意点

歯列矯正で小顔を目指す前に知っておきたい注意点は、以下の3つです。


  • 小顔効果が期待できない歯並びもある
  • 矯正後の「ほうれい線」や「頬こけ」が目立つ
  • 骨格的な問題は外科矯正が必要な場合もある

1つずつ解説します。


6-1.小顔効果が期待できない歯並びもある

歯列矯正は、すべての歯並びで小顔効果が期待できるわけではありません。小顔効果は、主に出っ歯や口ゴボなど、歯が前方に突出している場合に得やすいです。そのため、もともと歯の突出が少ない方や、顔の大きさが骨格そのものに起因する場合には、歯並びを整えても顔の印象に変化は見られない場合があります。

歯列矯正で小顔効果を期待する際は、ご自身の歯並びがその対象となるのか、事前に歯科医師へ確認しましょう。


6-2.矯正後の「ほうれい線」や「頬こけ」が目立つ

抜歯をともなう歯列矯正で口元が大きく下がると、皮膚がたるんで「ほうれい線」や「頬こけ」が目立つ場合があります。これは、歯によって内側から支えられていた口周りの皮膚や筋肉が、その張りを失うことで起こる現象です。とくに、肌の弾力が低下し始める年代からの矯正では、この変化が顕著に現れるリスクがあります。

歯並びは綺麗になった一方で、老けた印象になってしまった、といった後悔をしないための注意が必要です。


6-3.骨格的な問題は外科矯正が必要な場合もある

顔の大きさや歪みの原因が、歯並びだけでなく顎の骨格そのものにある場合、歯列矯正だけでは改善が困難な場合があります。歯列矯正は、あくまで歯を顎の骨のなかで動かす治療です。下顎が極端に大きい、または小さいといった骨格的な問題は、歯を動かすだけでは解決できません。

骨格的な問題がある場合では、顎の骨の位置を外科手術で修正する「外科的矯正治療」の併用を検討しましょう。


7.歯列矯正がもたらす小顔以外のメリット

歯列矯正がもたらす小顔以外のメリットは、以下の3つです。


  • 虫歯や歯周病のリスクを減らせる
  • しっかり噛めるようになり健康につながる
  • コンプレックスが解消され笑顔に自信が持てる

1つずつ解説します。


7-1.虫歯や歯周病のリスクを減らせる

歯列矯正は、将来の虫歯や歯周病のリスクを減らし、お口の健康を維持しやすいです。

歯列矯正によって歯並びが整うと、これまで歯が重なっていて磨きにくかった部分にも歯ブラシが届きやすくなり、磨き残しが減少します。これにより、歯垢が溜まりにくくなり、虫歯や歯周病の原因を取り除けます。

歯列矯正でお口のケアがしやすくなるのは、長期的な健康にとって重要なメリットです。


7-2.しっかり噛めるようになり健康につながる

歯列矯正による噛み合わせの改善は、食べ物をしっかり噛めるようにし、胃腸への負担軽減といった全身の健康につながります。

噛み合わせが悪いと、食べ物を十分に咀嚼できないまま飲み込んでしまいやすいです。歯列矯正でしっかり噛めるようになると、消化を助けるだけでなく、噛むといった行為が脳を活性化させたり、体のバランスを整えたりする良い影響も報告されています。

歯列矯正によってしっかり噛めるようになるのは、食事を楽しみ、健康を維持するための大切なポイントです。
参考元:【楽天市場】チューイーの通販


7-3.コンプレックスが解消され笑顔に自信が持てる

歯列矯正は、口元の見た目に対するコンプレックスを解消し、自信に満ちた笑顔を取り戻すきっかけとなります。歯並びが気になって、人前で話すことや笑うことをためらっていた方も少なくありません。

治療によって口元が美しく整うと、そうした精神的なストレスから解放されます。自己肯定感が高まり、仕事やプライベートでのコミュニケーションがより円滑になるといった、心理的なメリットにつながります。


8.まとめ

歯列矯正は、骨格そのものを小さくはできませんが、顔の印象を整え、結果的に小顔効果が期待できる治療です。出っ歯や噛み合わせの問題を改善すると、口元の突出感がなくなり、フェイスラインがすっきりします。

歯列矯正は、小顔効果だけでなく、虫歯予防や全身の健康にもつながるさまざまなメリットもあります。

ただし、効果には個人差があるため、まずは専門の歯科医師に相談し、ご自身の歯並びが治療に適しているか判断を仰ぎましょう。

当院では、歯並びに関するご相談は無料で受付中です。永久歯が生えそろったあとの方や、お子さまの歯並びが気になっている方、歯列矯正をおこなったが満足できなかった方、セカンドオピニオンの方など多くの方にご利用いただいております。

まずはお気軽に歯科医師へご相談ください。

岸本 雅吉

監修者情報理事長 歯科医師(歯学博士)
岸本 雅吉

一生を左右する矯正治療だから、真剣になって欲しい、そして矯正するのであればすべての方に健康で幸せになって欲しいと考えております。
当院へご相談いただいた方が、一生モノの歯並びを手に入れられるように最善を尽くします。

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