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マウスピース矯正(インビザライン)を1日外すとどんな影響がある?


マウスピース矯正をしているとき、1日マウスピースをつけ忘れたり、特定の予定のために1日外したくなることはありませんか?


インターネットには「マウスピースを忘れてしまい、治療への影響が心配」という声も見られます。

食事時に便利に取り外せるマウスピース矯正ですが、1日丸々外してしまうと、歯の動きや治療への影響が気になるところです。

この記事では、そんな疑問に答えるとともに、マウスピースのつけ忘れを防ぐコツも紹介します。

マウスピース矯正中の方やこれから始めようと考えている方に役立つ情報ですので、ぜひ参考にしてください。

マウスピース矯正を1日外した時の影響




マウスピース矯正は自由に取り外し可能なので、つけ忘れてしまうことが時々あります。

もし1日中外す状態が続いた場合、どんな影響があるのでしょうか。

 

1日外すだけなら大きな影響はない

 

結論、マウスピースのつけ忘れは1日程度であれば心配する必要はありません。マウスピースをつける期間を1日分延長すれば、問題ないです。マウスピース矯正は、徐々に歯を正しい位置に移動させるもので、歯は月に約0.4~1mm動きます。1日あたりに換算するとわずか0.036mm程度の移動です。ですので、1日だけマウスピースをつけ忘れたり、夜のみつけるのを忘れても大きな影響はないと言えるでしょう。

 

連日外すのはNG

 

ただし、マウスピースの使用を1週間単位で怠ると、歯が元の位置に戻る「後戻り」が起こりやすくなります。基本的に、マウスピース矯正の推奨装着時間は1日20〜22時間です。当然、外している時間が長くなるほど影響は大きくなります。

計画通り歯をしっかりと動かしていくためにも、毎日マウスピースを装着し、理想の歯並びを目指しましょう。

マウスピース矯正をつけ忘れやすい場面

 

マウスピースを外すのは基本的に食事と歯磨きの時だけですが、スケジュールによっては長時間外しておきたい場面もあると思います。

前述したように1日外しておく程度であれば大きな影響はないものの、始めのうちは特に意識していないとマウスピースのつけ忘れや紛失に繋がりやすいので注意が必要です。

以下のような場面ではつけ忘れが起こりやすいので気をつけましょう。

 

・飲み会や会食

・結婚式などのイベント

・旅行

・就活などの面接

・食べ歩き

 

マウスピース矯正のつけ忘れにより起こるリスク



マウスピースを1日外しておく程度であれば大きな影響はないものの、もしつけ忘れが習慣的になったら、どうなるでしょう?マウスピースの着用を頻繁に怠ると、着用時間が不足し、様々な問題が発生する可能性があります。

 

ここでは、インビザラインの着用時間が不足した場合に生じうる、主要な3つのリスクについて説明します。

 

1.治療期間が延びる

 

マウスピース矯正の成功は、指定された装着時間を守ることが大前提です。装着時間を維持できないと、予定通りに歯を動かすことができません。

 

さらに、歯が動かないだけでなく、既に動かした歯が元の位置に戻るリバウンドが起こる可能性もあります。リバウンドが起きると、以前のマウスピースを再使用したり、治療計画を見直したりする必要があり、結果的に治療期間が延長されることになります。

 

2.マウスピースが合わなくなる

 

マウスピース矯正では、治療の進行に応じて特別に作成されたマウスピースを順に交換し、徐々に歯を動かします。装着時間が不十分だと、計画どおりに歯が移動せず、マウスピースが適合しなくなる可能性があります。

 

もしマウスピースのズレが大幅に悪化すれば、新たに作り直す必要が出てくることも。マウスピースを作り直している間は治療が止まり、治療期間が伸びることになります。また、クリニックによってはマウスピースを作り直すための追加費用が発生するということも念頭に置いておきましょう。

 

3.歯茎が下がる

 

もしマウスピースを十分に着用していない状態で次のステップの新しいマウスピースを使用すると、きちんとフィットしません。不適合のマウスピースを強引に装着した場合、激しい痛みや圧迫感を感じる可能性があります。

 

さらに、不適合のマウスピースを使い続けると、歯に過度な矯正力がかかり歯肉退縮(歯茎が下がって歯の根元が露出すること)のリスクを高めることになります。

 

マウスピース矯正のつけ忘れを防ぐ方法




インビザラインのつけ忘れは、よくあることです。日常での忘れがちな状況を防ぐには、意識だけでなく実際の対策が求められます。そこで、インビザラインを忘れずに着用するための3つの具体的な方法をここで紹介します。

 

1.リマインダーを活用する

 

スマートフォンのリマインダー機能を利用するのがおすすめです。

マウスピースを外す予定の時間がわかっている場合は、その時間に通知が来るようにリマインダーを設定しておきましょう。

食事や就寝など、マウスピースの着用を忘れがちなタイミングを事前に把握し、リマインダーを設定することで、つけ忘れを減らすことができます。

 

2.予備のマウスピースを持参する

 

数日間から数週間にわたる旅行や出張の際は、予備のマウスピースを携帯しましょう。

もし外出先でマウスピースをなくしてしまった場合、必要な装着時間を確保することが難しくなり、治療計画に遅れが生じてしまいます。

 

こうした事態を防ぐために、現在使用しているマウスピースの直前か直後のものを持っておくのがおすすめです。

万が一紛失した場合でも、つけ忘れの期間を最小限に抑えることができます。

 

まとめ

 

マウスピース矯正中、マウスピースを1日だけつけ忘れても、大きな問題は生じません。

1日のつけ忘れによって生じるズレは約0.036mm程度にとどまり、治療計画を1日延長することで対応が可能です。

 

しかし、理想的には、一日もつけ忘れずに治療を進めることです。

つけ忘れを避ける工夫をして、計画どおりに矯正治療を完了させましょう。

 

岸本 雅吉

監修者情報理事長 歯科医師(歯学博士)
岸本 雅吉

一生を左右する矯正治療だから、真剣になって欲しい、そして矯正するのであればすべての方に健康で幸せになって欲しいと考えております。
当院へご相談いただいた方が、一生モノの歯並びを手に入れられるように最善を尽くします。